【ヴァージン・ヴォヤージュ】乗船前に知っておきたい5つのこと
November 27, 2022

みなさんはヴァージン・ヴォヤージュをご存じでしょうか?

フロリダ州に本社を置くクルーズ会社で、Virgin GroupとBain Capitalの合弁会社です。

若年層とクルーズを体験したことのない人をターゲットにしており、18歳以上の大人専用だったり、エレガント・フォーマルナイトを撤廃したりと、今までの”伝統的”なクルーズとは違ったところが多く、話題のクルーズなのです。

以前、“新奇!ヴァージン・ヴォヤージュのユニークな10の特徴という記事でも紹介しましたが、今回は実際にヴァリエント・レディに乗船して、アップデートされた点を中心にご紹介いたします。そちらの過去記事も合わせてご覧いただけると、より理解が深まると思います。

オールインクルーシブが嬉しい!

たまに、クルーズ客船=お食事が無料、船内のアクティビティやショーが無料なので、クルーズ客船=オールインクルーシブと呼ぶ方もいらっしゃいますが、それはクルーズ客船の基本なので、実際にはオールインクルーシブとは呼びません。

クルーズ客船でのオールインクルーシブとは、通常はプラス料金を支払うサービスだけれども、それをクルーズ代金にいくつか含むことを差します。

よくあるのは、ドリンクパッケージ、WIFI、チップ代金です。

クルーズ客船をざっくり3つに分けると、カジュアルクラス、プレミアムクラス、ラグジュアリークラスに分けられるのですが、オールインクルーシブ制になっているのはラグジュアリークラスの船で、プレミアムクラスは、オールインクルーシブだったり、お得なプランを選ぶことによって、オールインクルーシブにしたりできます。例えばプリンセスクルーズのプリンセスプラスなどがそうです。他には代理店が、お得に販売するために、プランにそういったものを組み込んで販売するケースもあります。

さて、オールインクルーシブの定義で前置きが長くなってしまいましたが、このヴァージン・ヴォヤージュのオールインクルーシブは、超オールインクルーシブで、通常以上に色々なものがクルーズ代金に含まれていますので、一つ一つご紹介していきます。

レストラン

通常のクルーズ客船は、メインダイニングルームと呼ばれる3食無料で頂けるレストランと、スペシャリティレストランと呼ばれる有料レストランがあります。

ですが、ヴァージン・ヴォヤージュにはメインダイニングという概念がなく、なんと、船内にある6つのレストラン全てが無料、しかも全てスペシャリティレストランのクオリティなのです!!!

ちなみに、ヴァージンクルーゼズのレストランは、Gunbae(韓国BBQ)、The Wake(ステーキ&シーフード)、Pink Agabe(メキシコ料理)、The Extra Virgin(イタリア料理)、Razzle Dazzle(シグネチャーレストラン)、The Test Kitchenがあり、どれも予約必須のレストランです。

全てのレストランを制覇しましたが、確実に他のクルーズ客船だったらプラス料金を支払わなければ食べれないようなメニュー内容で、サービスも素晴らしいですし、これがクルーズ代金に含まれているだけで乗る価値あり!と叫びたいです。

このレストランに関してまとめた動画がありますので、気になる方は是非チェックして見てください。
実際のお料理やレストランの雰囲気が良く伝わると思います。

ちなみに、これら6つのレストランは予約が必要なレストランで、これ以外にもラーメンや寿司、ピザ、地中海のフィンガーフード、アイスクリームとか、もっともっと食事のオプションがあり、全部無料です!

WIFI

はい、最高に嬉しいですね。

通常のクルーズ客船では有料である場合がほとんどです。しかも有料なのに航海中のエリアや時間によってはお金を支払っても使い物にならないことも少なくないのが船上のWIFI事情なのです。

それがヴァージン・ヴォヤージュは無料!

しかも”ちゃんと”使えるインターネット!

どーせスイートのゲストだけでしょっ!と思ったそこのあなた。いいえ、インサイドキャビンの1番安価なお部屋に宿泊しても、WIFI無料です!

ありがとうヴァージン!

基本ドリンク

オールインクルーシブで含まれがちな基本ドリンクもヴァージン・ヴォヤージュはちゃんと含まれています。

しかもやっぱり通常以上!

ほとんどのクルーズ客船では基本ドリンクは、ビュッフェで無料でいつでも飲めることが多いのですが、船によってはビュッフェが営業中のみとか、炭酸飲料は有料だったりしますが、ヴァージン、含まれてます!

含まれているのは、コーラやスプライトなどの炭酸飲料、ドリップコーヒー、豊富な種類のお茶、そしてお水です。

そして、もっと特別で嬉しいサービスが、、、

なんとヴァージン・ヴォヤージュは、キャビンにいつもお水を用意してくれているのです!

これは本当に嬉しい。ヴァージンはプラスチックを使わないなど、環境に優しい活動をしているので、お水はペットボトルに入ったものではなく、グラスのボトルに入っていて、ハウスキーピングの人が清掃や夕方にベッドを整えてくださるときに補充してくれます。

お水が足りないときは、アプリでボタン一つで簡単に注文でき、24時間すぐに無料で持ってきてくれます。(電話しなくていいのが楽!)

ビュッフェではお水は無料だけれども、キャビンでいつでも飲みたい場合はペットボトルに入ったお水を割高のお値段で購入しなければならないことがほとんどなので、これが無料で用意されているのは非常にポイントが高いです。

チップ代金

クルーズ客船は、1人、1日11ドル~15ドルくらいのチップ代金が発生します。これらはサービス料で、お部屋を清掃してくれるハウスキーピングや、ビュッフェやダイニングルームでサービスしてくれるクルー、さらに、日々、日の光もあまり浴びることなく、裏方として洗濯や清掃しているハードワークなクルーたちに分配されます。

このチップ代金は、ほとんどのクルーズ客船でクルーズ代金には含まれておりません。クルーズ代金と合わせて乗船前に支払うことも可能ですが、後払いを選択した場合はクルーズが始まってから数日後に一括で船上のアカウントに計上されたりします。

1人1日13ドルとして、7日間クルーズのチップ代金は91ドル、2人で182ドル。チップを支払う文化のない日本人には、地味にキツく感じます。

しかぁーし!ヴァージン・ヴォヤージュはチップ代金が既にクルーズ代金に含まれているので、嬉しい限りなのです!

グループフィットネスクラス

まだまだあります、オールインクルーシブ!

お次はグループフィットネス!

クルーズ客船にはジムが併設されており、予約なしで無料で利用することが可能です。

これはクルーズ客船では普通のことなんですが、ここで特別なのは、フィットネスクラスが無料なところ。

通常であればヨガクラスやサイクリングクラスなど、有料サービスとなるのですが、それを無料でやってくれるのです!嬉しい限り!

ただ、一つネガティブな点がありまして、それは予約が取りにくいところ。

これはもうしょうがないことですね。有料だったら”本当にやりたい人たち”だけ集まってきますが、無料だったら、ちょっと試してみよう、無料だし!ということになります。さらに、体育館みたいな大きいホールでやるわけではなく、小さなスタジオでやるわけで、そうすると予約が取りにくいのは当たり前。

これに関しては、乗船日の失敗ということで、動画にまとめてますので、ヴァージン・ヴォヤージュのみならず、クルーズ客船に乗船する方には見ていただいて、同じ失敗をしてほしくないなぁと思います。

一刻も早く予約する重要性

グループフィットネスクラスの話が出たので、予約の話をしたいと思います。

ヴァージン・ヴォヤージュで主に予約が必要なのは3つ。レストラン、グループフィットネスクラス、ショーです。

レストランに関しては、事前にアプリから予約できます。

事前予約は大体クルーズの1か月半前~2か月くらでした。クルーズを予約してアプリをダウンロードしてレストランの予約をしようとすると、予約は何月何日からスタートと案内が出ます。私はすっかり忘れて、予約が始まってから3日後にアプリにアクセスしたのですが、19~20時台はもう予約できない状況で、18時前半か、21時台しか予約ができませんでした。

ちなみに、乗船してからもレストランの予約や変更はアプリで簡単にできるのですが、その時にはまた別の時間帯や、満席になっていたレストランにも空きが出ていました。

予約しまくっていた人がキャンセルしたのかもしれませんし、ギリギリでクルーズを予約したゲストや、スイート宿泊のゲストのためなどに、いくつかのスロットはクルーズ側が乗船日までちゃんと確保しているのだと思います。というわけで、予約しそびれた人も、どのレストランにも行けなかった!ということにはならないと思います。

💡同じレストランは3回まで予約可能とアプリに記載がありました。

とにかく、前述した通り、6つのレストランは予約必須なので、しっかりと事前予約をしておきましょう。

グループフィットネスクラスとショーに関しては、乗船後にしか予約が取れません。

これも早く乗船してすぐに予約しないと、予約できないので注意が必要です。

これはヴァージン・ヴォヤージュのネガティブな面だと感じたのですが、グループフィットネスで予約できないのはまぁ分かるとして、問題はショーです。

通常のクルーズ客船であれば、1日2回、多くて3回のショーを行い、どれかは必ず見れるように会場の人数が設定されているのですが、ヴァージンは1回目も2回目も予約ができないということが多々ありました。

さらにレストランも予約必須ですから、どちらかは諦めないといけない、、、ということが少なくても2回くらいありました。私は食を優先したため、見れないショーがあったのが非常に残念でした。

ちなみに、私が乗船したクルーズは地中海クルーズのシーズン最後の方のクルーズで、ほとんど満員だったそう。

というわけで、乗客の人数によって変わる可能性はありますが、注意しておきたいところであります。

ドリンクパッケージが無い!

えー!!そんな!と思った方多いのではないでしょうか?これまでにドリンクパッケージの無い船なんてありましたでしょうか?

よっぽど高級なラグジュアリークルーズだと、アルコールドリンクも含めた”オールインクルーシブ”だったりするんですが、それは本当に一握りの船でございます。

大多数の船は、ドリンクパッケージというのがあって、しかも種類が多くて、これはいくら以上のドリンクまでOKとか、これはソフトドリンクのみ、とかね、色んなドリンクパッケージがあるんですが、ヴァージンにはないのです。

ということは、毎度ドリンク代その都度払うんかい!?めんどー!と肩を落としたそこのあなた、ご安心ください。ドリンクパッケージの代わりとなるものがちゃんとあります。

それがBar Tab(バータブ)でございます。

これは簡単に言ってしまえばプリペイドのようなものですが、”お得”なプリペイドです。

300ドルをバータブとして購入すれば、+50~100ドル(プロモーションによる)が貰えて、計350~400ドル分のドリンクが購入できるというものです。

ドリンクパッケージの大きなデメリットは、ドリンクパッケージを購入の際、同じドリンクパッケージを同室の全員が購入しなければならないこと(18歳以下は例外あります)。1人がお酒が好きで、もう一人が全く飲めない場合などは、お得どころかマイナスになってしまうことも、、、

しかし、このバータブは1人だけ購入しても良いし、この1人が家族4人分のドリンクを一気に購入することもできます(お、あんた、ハネムーンか!一杯奢るよ!と他人の分の支払いももちろん可能)。なので、よりフレキシブルな使い方が出来ます♪

フレッシュジュースやスムージー、スペシャリティコーヒーと呼ばれる、ラテなど、飲み物なら全て使えますよ!

ただし、乗船してからは申し込めません。乗船する24時間前までに申し込まないといけないので、そこだけ注意してくださいね!

キャビンのベッドが昼間はソファーになる件

以前の記事でもご紹介したこちらの件、アップデートとしてヴァージン・ヴォヤージュのクルーからコソっと聞いた情報をお伝えします。

以前の記事を読んでない方のために簡単にご紹介すると、これは、まぁタイトルの通りなんですが、ベッドが昼はソファーに変身して、お部屋をもっと広く使えるよ!という試みでした。

まぁこれを聞いたときには、おそらくすべての客船クルーが、オーマイゴッド!と言ったに違いありません。

クルーは基本的に勤務時間も長く、週7日勤務のため激務なんですね。特にハウスキーピングは、体力勝負です。
ただでさえ毎日大変なのに、
 ベッドをソファーにする?
 そのシーツは毎日変えるの?
 変えないなら、綺麗に畳まないといけないよね
 マットレスも動かさないといけないし、1人で何部屋も担当するし

などと、疑問だらけ。

一部屋のみならず1人のクルーが何部屋も受け持ってるわけですから、人数を増やさない限り無理!これは無理だね、とエラそうに思っていましたが、やっぱり無理だったそうですw(クルーズ客船やホテルで働いたことがある方なら分かるはず)

というわけで、通常乗船した日に、お部屋の担当をしてくれるクルーが、よろしくね!と挨拶に来てくれるのですが、その時にソファーにする説明なんかも全然なかったんですね。

ハウスキーピングのクルーに聞いたら、ソファーにしたいと勘違いされたら困る!というのと、会うたびに聞くのをすっかり忘れていたので、フロントデスクに行ったときに聞いてみました。

すると、一応このサービスはやっているが、リクエストベースのみで、特に船側から案内はしてないとのこと。

一応ホームページにはソファーバージョンの写真も載っていますが、やっぱ大変なんでしょうね。

というわけで、写真撮りたかったので、1回だけお願いしようかな?とも思ったのですが、元クルーはクルーの大変さを知っているので、ま、ホームページに写真あるしな!ということで、お願いするのは止めておきました。

でも、”「今日は友人をお部屋に呼んで、昼からお部屋でパーティーしたいわ!」なんてときにはお願いしても良いんじゃないかと思いますよ♪

クルーがフレンドリー&カジュアル

ヴァージン・ヴォヤージュはサービスも良かったし、クルーもとてもフレンドリーでした!

会社は、クルーを大切にしてハッピーにして、ハッピーなクルーがサービスすることによって、ゲストもハッピーになる!というサービス業でとても重要なことを実施している会社でもあります。

メインのトピックではないので割愛しますが、他のクルーズ客船のクルーよりも自由度があって、待遇も良いなとクルーから話を聞いて思いました(わたしの彼がポルトガル語でクルー向けの情報発信をしていることもあり、船上にいるクルーに裏事情をかなり深く聞くことができます♡)。

ただ、そうですねぇ、帝国ホテルとか、キュナードラインのようなサービスが好きな人には受け入れがたい可能性もあると感じました。

サービスは良いですが、とてもカジュアルです。もちろんクルーにも個性があり、個人差がありますからね、でも、Yes, Ser. とか返答するクルーはいません。

例えば、メキシカンレストランに行ったときの話。

私たちを担当してくれたウエイターはポルトガル人のイケメン(関係ない)でした。21:45の遅い予約だったので、レストランもその時間はそこまで混雑しておらず、通された席の片側には夫婦がデザートを食べているところで、もう片方は空席でした。イケメンウエイターはおもむろに空いてる椅子にちょっと腰掛けるようなスタイルでメニューの説明をし始めました。

(カッコいい~!様になる、モデルか!)じゃなくて、まぁそんなカジュアルな感じで接客するウエイターは多分他の船には居ないですね。多分上司がすっ飛んできてゲンコツもんですが、彼のキャラクターとマッチしていて、カジュアルすぎる感はあるものの、嫌な感じは全くしませんでした。

というわけで、言葉は悪いかもしれませんが、日本の昔の悪い考え(お客様は神様だ)というわけのわからない考え方をしている人には向いてないかもしれません。

クルーは髪の毛をピンクに染めていたり、顔にするピアスは確か4つまで。鼻とかも大丈夫ですし、タトゥーもどこに入ってても大丈夫という個性を大切にするクルーズ客船です。

今の時代に1番合ってるクルーズ客船ではないかなと思いましたよ♪

まとめ

というわけで、今回はヴァージン・ヴォヤージュの乗船前に知っておきたい5つのことをご紹介いたしました。

冒頭にも記した通り、新奇!ヴァージン・ヴォヤージュのユニークな10の特徴では、ここではご紹介しきれなかった他のクルーズ客船にはない施設やサービスなどをご紹介していますので、合わせて読んでいただければと思います。

是非、こんなことが知りたい、や質問などございましたが、気軽にコメント欄でお待ちしています。

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Eri Kimura

2011年よりクルーズ客船で勤務、現在まで海外クルーズ客船を3社経験。

休暇は海外で生活することが多いため、1年のうち10カ月ほどを海外で過ごす。

現在、ノマドライフを確立すべく奮闘中!

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