クルーズニュース|2020年10月
October 29, 2020

10月のクルーズニュースを、サクッとご紹介します。

ロイヤルカリビアンが新しいデバイスを発表

10月15日、ロイヤルカリビアンは「Tracelet」と呼ばれる新しいデバイスの商標出願を、米国特許商標庁に提出しました。

これは既にMSCやプリンセスクルーズが、ほぼ同じテクノロジーを同じ目的にて使用しています/する予定です。

MSCクルーズでは、既存の「MSC for Me」ブレスレットを、同じ目的で既に使用しています。

元々このリストバンドは、船内での支払いや、お部屋のドアを開けるためなどに利用されてきましたが、現在では、コロナが発生した場合に、感染者がどこにいたのかや、誰といたのかを迅速に特定し、感染を広めないためのツールとしても使用されています。

プリンセスクルーズでは、メダリオンが使用されており、これもMSC同様に、コロナ感染拡大を防ぐために、追跡機能を追加しました。

この追跡機能が追加されたことによって賛否両論あるようですが、クルーズ客船内って、もう行けるところ限られてますからね。 別に追跡されたところで、何が問題なのか私には謎ですし、そんな1人1をチェックするほど暇な人はいないと思いますから、万が一感染が確認された場合に、追跡できるシステムは素晴らしいと思います。

みなさんはこれについてどう思いますか?

クルーズ客船に取り入れられた新しいテクノロジーやルールは他にもたくさんありますので、後日また別の記事にまとめたいと思います。

アメリカのクルーズ会社の再開予定

さて、一部地域では既にクルーズが再開してしばらく経っていますが、アメリカのクルーズ客船は、未だにクルーズを再開できておりません。
理由は、アメリカのCDC(アメリカ疾病予防管理センター)が、クルーズの再開を了解していないからです。

これを “no sail order” と呼んでいます。 実はこの “no sail order”は、2020年9月30日に期限を迎えたんですが、同日に、CDCはそれを1カ月延長しました。

初めての状況に対して、かなり慎重になっているのでしょうが、他の国々ではコロナ対策のプロトコルを守り、安全なクルーズが再開されており、現に大きなクラスターなどは発生していないので、なぜここまでクルーズの再開にネガティブなのか、、、

だって、飛行機は自由に乗れるんですよ?

もし”no sail order”が解除されれば、12月からカリブ海ではクルーズが始まるでしょうね。

Jones act (ジョーンズ法)

さて、嬉しいことに、日本でも11月から、“飛鳥Ⅱ” と “にっぽん丸” の国内のクルーズが再開します。

国内のクルーズだったら、アメリカもすぐ再開できるのでは?と思ってしまいますが、実はアメリカでは国内クルーズを出来ない理由があるんですね。

それがジョンズアクト(ジョーンズ法)です。

すごく簡単に言うと、アメリカのクルーズ客船は、アメリカ内のみを回ることはできません。
発着地のどちらかが、国外であるか、もしくは発着地がアメリカだった場合は、航路に国外の寄港地を含まなければいけないのです。

たとえば、シアトル発着のアラスカクルーズの場合、カナダのビクトリアなどの港を停泊地に含みます。
ロサンゼルス発着のハワイクルーズでは、メキシコのエンセナダなど停泊することが多いです。

これを破った場合は、1人$762の罰金を支払わなければなりません。数年前までは1人$300だったのに、値上がりしましたね、恐ろしい。

カーニバルクルーズの新造船

嬉しいニュースとしては、カーニバルの新造船、Mardi Gras(カーニバルマルディ・グラ)が、フィンランドにて海上試運転を無事完了しました。

カーニバルマルディ・グラは、1972年の同グループの初の船と同じ名前なんです。
予定では来年2021年の2月に、フロリダからのクルーズでデビューする予定です。

P&O IONA

また、先日ドイツにて、イギリスのクルーズ客船会社 P&O の新造船 IONA の引き渡しの式典が執り行われました。
液化天然ガス(LNG)を動力源とする最初のイギリスのクルーズ船となります。環境に優しい船です。

IONA には明るいガラス屋根のスカイドームがあり、また、なんと船上にジンの蒸留所があります。
この IONA は来年2021年春にデビュー予定です。

そしてMSCは、Grandiosa(グランディオサ)に続き、2隻目の船 Magnifica(マ二フィカ)を、10月19日に再開しました。

イタリア、マルタ、ギリシャに停泊する10日間のクルーズで、MSCは今年中に計6隻を再開させる予定です。
MSCは、順調に地中海クルーズを成功させています。

感染を防ぐために乗船前のテストなどをし、実は現在までに、100人以上のゲストの乗船を拒否していますが、これらのゲストは100%クルーズ代金は返金されます。

コロナの感染を100%を防ぐのは難しいと思いますし、気を付けていても感染してしまうことはあると思うので、こういった措置を取ってくれると、少し安心して予約出来ますね。

AIDABlu(アイーダ・ブルー)も先日イタリア発のクルーズを始めました。

他のビデオでもお伝えしてますが、ほとんどの再会したクルーズ客船は、どこの港にも立ち寄らないクルーズのみのクルーズか、寄港地がある場合は、その港に下船するときのルールとして、船のツアーに参加しなければならないです。

MSCの最初のクルーズで、家族がツアー中に単独行動をして、船の乗船を拒否されたというニュースがありましたが、今回も同じことが起こりました。乗客がツアー中に単独行動を取ったそうです。もちろん再乗船は出来ませんでした。

おそらく船内でも、万が一ツアー中に単独行動をした場合は、船に再乗船できないと案内してるはずですが、、、
不思議でなりませんね。まぁ、ルールはルールですから、知らなかったでは済まされませんね、むしろ知らなかったわけはないですからね。

コスタクルーズ、3隻目のクルーズ再開

そして、カーニバル傘下のコスタクルーズも、Costa Deliziosa(デリチョーザ)、Diadema(ディアデマ)に続いて、 3隻目の船 Smeralda(スメラルダ) を稼働させました。

ヨーロッパのクルーズは順調に再開が進んでるように感じます。

ちなみに、ヨーロッパで人気のリバークルーズも再開しているところもありますよ。

SeaDream 1(シードリーム)

また、先日 SeaDream 1(シードリーム)※ヨット型の高級クルーズ船  が、オスロからカリブ海のブリッジタウンまで片道21日間のクルーズを始めました。

旅程は2020年10月15日~2020年11月5日です。

しかも、ゲスト34名のみ、この船の定員は100名弱ですから、かなり余裕をもっているので、ソーシャルディスタンスも間問題ないですね。

というわけで、マスク着用不要です。

WHAT!? と言いたくなりますが、人数も極限に少ないですし、テストも受けてるし、航海日ばかりだし、対策万全だしってのが理由なんでしょうが、そもそもPCRテストって100%じゃないし、、、とも思いますが、まぁいいのでしょう!

いいなぁそんなクルーズ、、、。

というか、これが普通なのに、マスクが当たり前になった世の中、それを当たり前と思うわたしたち。なんだかなぁと思ってしまいます。

ちなみに乗船の72時間前以内にPCRテストを受け、港でもう一度テストを受けて、陰性の場合、乗船が許可されます。
そして船上では、毎日コンシェルジュのデスクの横にある機械で、体温測定を義務付けられています。
ユニクロの入口にあるような機械ですね。

というわけで、10月のクルーズ業界は、新たにクルーズを始めたところも多く、そして現在までに大きなクラスターなども発生せず、順調にクルーズを再開できていると言って良いのではないでしょうか? とにかく10月31日の CDC が”no sail order” を解除し、アメリカでも12月からクルーズが再開できることを願います。

Sharing is caring!

最新の記事

クルーズ客船の服装 ~ミニマリスト目指してます編~

今回は、クルーズ客船で長年クルーとして働き、数々のクルーズにも実際乗船しているEriが、クルーズ客船で使えるアイテムをファッションをご提案しつつご紹介します。...

【ヴァージン・ヴォヤージュ】乗船前に知っておきたい5つのこと

みなさんはヴァージン・ヴォヤージュをご存じでしょうか? フロリダ州に本社を置くクルーズ会社で、Virgin GroupとBain Capitalの合弁会社です。...

クルーズ客船 | おススメアイテム10選

今回は、クルーズ客船で8年以上働き、現在はゲストとしてクルーズを頻繁に楽しんでいる私が常用しているアイテムと、私のスタイルには合わないが、多くのクルーザーが愛用しているアイテムを一挙ご紹介!...

プリンセスクルーズ|ドリンクパッケージ【徹底解説】

ラグジュアリークルーズラインでない限り、ほとんどのクルーズラインではお酒やスペシャルコーヒーは有料となります。 プリンセスクルーズも例外ではありません。 無料で楽しめるドリンクはコチラ:...
クルーズ客船 | おススメアイテム10選

クルーズ客船 | おススメアイテム10選

今回は、クルーズ客船で8年以上働き、現在はゲストとしてクルーズを頻繁に楽しんでいる私が常用しているアイテムと、私のスタイルには合わないが、多くのクルーザーが愛用しているアイテムを一挙ご紹介!...

Eri Kimura

2011年よりクルーズ客船で勤務、現在まで海外クルーズ客船を3社経験。

休暇は海外で生活することが多いため、1年のうち10カ月ほどを海外で過ごす。

現在、ノマドライフを確立すべく奮闘中!

詳しいプロフィールはコチラ

お問い合わせはコチラ

Where now?

Brazil